いまほこ君雄による愛川町のなぜ、どうしてを調べるブログ

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半原水源地跡地利用を考える〜第3回(後半)

半原水源地跡地利用を考える〜第3回:「観光・産業連携拠点づくり事業構想[概要]」をみる
 この資料は愛川町ホームページにて全文入手できます。筆者が気になった問題点をお示しします。このとき〈筆者の視点〉として明記します。今回は時間の都合でスライド図抜きで、ご説明します。ファイルを印刷、あるいは筆者のブログを印刷して読んでいただくと分かりやすいと思います。なお、追って図(※前回“スライド”と書いていましたが今回で訂正します)の入ったブログを作成します。
【資料を読むにあたっての注意点】
 タイトル名「観光・産業連携拠点づくり事業構想」は作成日が不記載です。平成28年に作成されたものであることを町(当時の企画政策課)に確認しております。ページの表記が無いので、表紙をページ1とし、全部で36ページあります。

【ページ13】

 「来訪者の構成」とあります。以下のような文章が記されています。
「半原地域周辺の主要観光施設(7施設)で実施したインタビュー調査の結果、来訪者の構成は、平日・休日ともに、2〜4人の家族連れでの来訪が多い状況となっている。」
〈筆者の視点〉
 このページ(PowerPointで作成されているので以後“スライド”と呼びます)に対して、気になる点が数ヶ所あります。列挙すると(1)主要観光施設の7施設が明記されていない。(2)表の中で4箇所が黒塗りされていて不自然である(職員さんに単なるミスで集計数が入っているとのこと。上段右から順に、29、29、60、56が入る。普通直すと思います)。(3)インタビューの日時が不明。季節による変動は考慮すべきでしょう。(4)右下の注意書き2点の意味が不明。記載する意味はないと思えます。
〈筆者の考察〉
 せっかくなのでこの結果を筆者なりに考えてみます。
2〜4人の家族連れが多いのは、移動手段が恐らく自家用自動車(マイカー)によるものと推察される。家族連れが多いのは明白だが、一人来訪者数が平日5人に対して休日22人で、4.4倍である。一方家族での来訪者(2〜4人)は平日66人に対して休日137人で2.08倍となっている。平日と休日の来訪者構成の増加割合にも注目すべきである。

【ページ14】

「来訪者の年代」とあります。「平日・休日ともに、30〜40代が約6割となっている。」と記されています。
〈筆者の視点〉
前ページの調査に関連した結果です。平日n=116、休日n=222が、13ページのスライドの表と一致していることからわかります。本来なら説明すべきでしょう。気になる点は13ページのスライドと同じです。

【ページ15】

「半原地区周辺に求められる施設」とあります。「訪問者が半原地区周辺に欲しい施設として、「買い物施設」、「飲食店」を多く挙げている。とあります。このインタビューもページ13、14と同時にインタビューされたものと考えられます。さらに、「来訪者が半原地域周辺に訪れる際に利用する国道や県道沿いには、買い物施設や飲食店が不足していることから、そうした需要が多いものと考えられえる」と考察しています。
〈筆者の視点〉
この調査結果で「買い物施設」や「飲食店」を営業すれば“儲かる”と思う事業者は現れるでしょうか。筆者は自宅近くの中津川田代河川敷でのGoogleマップにある口コミを以前全て調べました。結果は当時のブログにお示ししてあります。高評価の口コミの理由は、「無料でキャンプができる」、「トイレがキレイ」がほとんどでした。

【ページ16】

「地域における必要機能への対応の考え方を以下に示す。」が示されています。作成されて年数が経過しており、「農協グラウンド跡地」のようにあてはまらない部分もあります。
〈筆者の視点〉
 意味が良くわからない言葉を矢印でつないだだけのスライドです。説得力がありません。

【ページ17】

 「半原水源地跡地の活用方策案」とあり、ページ17では「半原水源地跡地の必要機能とテーマ設定」が示されています。
〈筆者の視点〉
 なぜこのような考え方が出てくるのか不思議ではありませんか。これ、国土交通省が主導する「道の駅」の基本コンセプトを手直ししたものと筆者は考えています。予め何を作るかがおおよそ決まっている。しかし、町では具体的な内容を一向に示さない。これこそが、半原水源地跡地利用の問題点の本質であると考えます。

【ページ18〜33】

ページ17のスライドに則した写真や図が続きます。計画で修正されたものもあります。評価すべき点はありません。

【ページ34〜36】

 「事業収支の可能性」について表を使って運営形態の収益性を検討した表が示されています。
〈筆者の視点〉
この表を町で作成し、提示する意図が良くわかりません。運営形態の如何に係わらず、施設を所有せず、借地料が無料であれば黒字になる可能性が高くなるに決まっているではありませんか。まさか、全くの素人でも商売できる場所にでもするのでしょうか。そもそもこの資料は誰に向けて作成されたものなのでしょうか。過去の報道写真を見てみると住民説明会で使用したようです。良く商売のことが理解できない住民の方に、半原水源地跡地で事業を起こしませんかというのでしょうか。
 
これで「観光・産業連携拠点づくり事業構想」に関する説明は終了です。次回ですが、別な資料の解説にうつります。前にお約束した図入りの解説資料も並行して作成予定です。