いまほこ君雄による愛川町のなぜ、どうしてを調べるブログ

愛川町政の透明性を高める活動をおこないます

 石原慎太郎著「天才」を読み終えました。石原慎太郎による、一人称田中角栄が語る彼自身の人生を知ることができました。巻末の田中角栄・年譜によれば第一次田中内閣が発足したのは、1972年(昭和47年)7月6日です。同年9月29日には日中国交正常化を実現しています。昭和34年生まれの筆者は、当時中学2年生でした。その頃の記憶は今となっては定かではありませんが、田中角栄氏の口癖の「ま、そのー」やTBSテレビドラマ『時間ですよ』での豊島泰三(とよしま たいぞう)氏による総理大臣田中角栄そっくりの演技が鮮明な記憶として残っています。
 
▲豊島泰三。俳優メモより。
 
 
さて、本書の最も注目すべき内容は、石原慎太郎氏による「長い後書き」にあります。田中角栄氏に対する石原氏の評価を明確に教えてくれます。その一部を抜粋してみます。
 
「今私たちは敗戦の後に国家にとって第二の青春ともいえる高度成長を経て、他国に比べかなり高度な繁栄と、それが醸し出す新規の文化文明を享受しているが、その要因の多くは国家の歴史の中でも未曾有のものに違いない。そしてその要因を他ならぬ田中角栄という政治家が造成したことは間違いない。」
 
このように最大級の評価を与えております。
 
 さて、皆さんは田中角栄、いえいえ、角さんについてどんな印象を持たれていますか。筆者と同年齢の方であれば、正直正確な角さんの知識を持っていない方も少なくないと思います。筆者はそうでした。若い方はどうでしょうか。角さんに関する書籍は数多く存在します。また、『日本列島改造論』の復刻版も昨年発行されております。ぜひ、角さんのことを知っていただき、現在の政治家と比較してみる(いるのか?)のも楽しいかと思います。