いまほこ君雄による愛川町のなぜ、どうしてを調べるブログ

愛川町政の透明性を高める活動をおこないます

議会ウォッチ〜4回目

 今回は令和6年第1回定例会より、令和6年3月1日に行われた、茅大夢議員の一般質問のうち、「大学等通学費助成について」を取りあげます。筆者の感想を箇条書きにしてお示しします。
1.質問タイトルの「大学等通学費助成について」は、手段のようです。主題は人口流出のようです。
2.大学生への通学費助成は不要だと筆者は考えております。町も積極的な回答はしておりません。
3.交通費が助成されたからといって長時間の通学が解消されるわけではありません。筆者は理系でしたので、夜遅くまでの実験や時に数日泊まりがけの実験などもありました。基本的には大学の周囲に住んでいる学生の方が学習時間の確保には有利だと考えます。ちなみに筆者はバイクで自宅から通学しておりました。
4.町の統計では、特定の年齢層において、日本人の流出が多く、外国人の流入が認められることが回答にありました。この統計の捉えかたが画一的です。鉄道や学校の無いことが理由と強調していますがほんとうでしょうか。鉄道誘致の可能性はあるかも知れませんが、それを生かすだけの理念が町の施策に感じられません。また、大学淘汰時代において、愛川町に学校が出来ることなど難しいといえるでしょう。
 
まとめ:大学を卒業することで、高卒より生涯年収は増加します。その増加分が愛川町に貢献してくれれば、大学生に通学費助成を出しても良いかもしれませんが、不確実なことでしょう。愛川町にその増加分を提供するだけの企業が無いから出てゆくのです。一方低賃金でも働いてくれる外国人労働者愛川町に増えることになるのです。
 
 愛川町の議員さん達は情報発信が不足しています。情報を発信していないから議論が深まらないのです。皆様はどうお考えになりますか。
 
念のため毎回以下の文章を掲載します。
愛川町議会のインターネット中継の録画から文字起ししたものは、愛川ハイジの会代表である今鉾君雄が個人的に文字起ししたものであり、非公式のものです。また一部不正確なものもございます。正確を求める方は、愛川町ホームページの町議会での内容でこ確認ください。内容に関する筆者の意見に対して疑問のある方は、筆者公式ホームページ https://www.imahoko.com/ でのメール欄をご利用下さい。」
 
文字起しの内容をお示しします。太字は筆者によるもの
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(録画開始22分頃から)
茅大夢議員: それでは2項目目大学など通学費 助成についてであります 本庁では高等学校などに通学する 生徒の保護者を対象としてバス 通学定期代または通学用自転車 購入費を助成しています もっとも18歳人口における大学 短期大学専門大学失礼します専門 学校などの高等教育機関への進学率 が80%台に上る近年においてこれら にかかる就学支援は不可欠となって いますそこで大学など通学費助成 の考えについて伺います 。
 
町長:それでは2項目目の大学等通学費 助成の考えについて御答弁を申し上げ ます 町では小中学校における教育環境 の整備を最優先課題といたしまして 各種の事業に取り組むとともに 高等学校等への通学に要する費用 の一部を助成することで家庭における 経済的負担の軽減を目的といたしました 高等学校等通学助成事業を実施 をしてきているところでございます この助成につきましては本庁の 知事的条件に加えまして高等学校 等への進学率が令和5年度の学校 基本調査によりますと99.2%となって おりますことから多くの生徒が 助成のメリットを享受できている 事業であると認識をしているところ でございます また大学等への進学率につきまして も専門学校等を含め全国ベース で84%と高い水準となっております が学費や通学費用などの経済的負担 は全国的な課題となっている現状 でございます 一方で学生への経済的支援といた しましては国の高等教育の修学 支援新制度をはじめ日本学生支援 機構による奨学金事業また各大学 等における独自の奨学金事業や 事業料の減免など進学への不安 感や負担感の軽減につながるさま ざまな支援制度が設けられている ところでもございます 従いまして本庁といたしまして は限られた財源の中で緊急性や 優先度を吟味しながらまずは義務 教育の環境整備に努めていくことが 必要でございますので町独自の 大学等への通学費助成につきまして は今後子育て世代に対する経済 的負担軽減策の一つでございます 国の大学無償化制度をはじめとした 新しい少子化対策案の状況を注視 をしてまいりたいと考えております 答弁は以上です 。
 
茅大夢:議員 それでは再質問を行います ただいまの庁長からの御答弁には 国の動向であったり他の市町村 の事例を参考にしていきたいと そういうお答えだったのかなと思います 令和3年6月議会において小林議員 からの一般質問でも同様のテーマ が取り上げられましたですが財源 に限りがあるため大学通学費まで 助成をする余裕はないとそういう 御答弁でしたそれに比べれば今回 は状況を注視していくと以前に 比べればやや前向きな御回答だった のかもしれません さてなぜ今回改めて同じテーマ を取り上げたかそれはこの施策 が町の若い世代の流出を防ぐの に極めて大切でかつ取り組みやすい ものだからです議論を進める前提 として町における大学生世代の 人口増減に関して確認をしておきます 町の第六次総合計画に年齢階級 別の順位動数が記載されています 2010年から2015年まで がここに出ている直近の統計で ここでは15歳から19歳までの 世代20歳から24歳までの 世代という幅で人口増減数が記載 されていますが生産年齢人口の 減少が顕著になっています。そこで 質問ですが町のある時点における 15歳から19歳の人口数とその 5年後における20歳から24歳までの人口数の差について 出せるもののうち最も直近のデータ で構いませんから教えてください その際
 
企画政策課長:はい企画政策課長です 人口の差についてでございます けれども把握できます直近のもので 申し上げさせていただきます まず平成29年時点15歳から 19歳の人口につきましては合計2140 人でございましてこれが 令和4年度時点になりますと20歳 から24歳その5年後の年代 です。この人口は合計で2144人でありますことからその 5年前と比べて4人の増となって おりますまた日本人と外国人の 内訳でございますけれども平成 29年度時点及び令和4年度 時点の順で申し上げますと日本人 は1968人が1753人となり215人の減外国人 は172人が391人となり 219人の増となっておりまして 国が創設をいたしました在留資格 特定技能の影響によりまして生産 年齢人口に含まれる若年層の外国人 が就留のために転入してきて いるものが多くなってきている と精査されるところでございます 以上です。
 
茅大夢議員: 平成29年時点と令和4年時点 における比較をお答えいただき ましたこれによって平成29 年時点で15歳から19歳だった 人口が令和4年には20から24歳になりますから高校卒業 を経てその方々が出ていってしまう のかそれとも定住しているのか はこの数字を見るとわかりやすい かと思います 数字の出生率とは異なりますが 令和5年度の本庁における出生 数が184人であることを考える とこの200人以上の減という数字 がいかに深刻なものかわかるの ではないかなと思います ではこの数値に対する将来的な 目標値があれば教えてください。
 
企画政策課長 :将来におけます目標人口のうち 特定の年代にスポットを当てた ものはございませんが引き続き 雇用就業機会の創出を始めまして 定住環境の確保や若い世代の出産 子育てがしやすい環境づくりなど の必要な施策を強化してまいり たいと考えております 以上です 。
 
茅大夢議員; これまでの御答弁は本庁の生産 年齢人口その中でも大学生が属 している世代は外国人の転入という 事柄を除けばやはり減少していて その改善のために必要な取組は していきたいそういうことだった のかなと思います。 今後どうしていくか まずは義務教育の充実を課題 としていくと御答弁にありました 。確かにそれも非常に大切なことだと思います。 しかしなぜ町から若者が流出してしまうのか 町特有の問題にも目を当てていただき たいと考えています 。町特有の問題はこれまでも長らく 議論されてきているところであります からあえて言うまでもないんですが 町内に鉄道がないこと大学短期 大学専門学校がないことです 。これらにより発生する不都合を解消 しなければなりません。 今大学生のお子さんを育てている 方からお話を聞くとこんな話を よく聞きます 子供が都心の大学に通っていて 最初は実家から金中で本厚木まで 行ってそれから小田急線で新宿 まで行かせていたんだけれども やはり交通費が高すぎてこれだったら 一人暮らしをさせた方がいいかな となってしまい愛川町から出て 行ってしまう 愛川町だったら家賃がかからない ように実家から通わせたいんだ とこれが若年層が愛川町から転 出せざるを得なくなる最初の大きな タイミングです 。さてそこでこれらの課題に直面 している学生の転出をどう抑制 していくのか改めて町の考えを 伺います 。
 
教育次長:転出と考える大学生 等を抑制するための考えについて でございますけれども大学への 通学手段といたしまして路線パス を利用する学生も一定数いることが 推測される中で通学費につきまして は各家庭の経済的な負担となっている ということは認識はしております こうした経済的な問題を起因と いたしまして転出者が増加して しまうといった状況は町の手順 環境を整備する上でも解決しなければ ならない課題の一つであります 。ことからまずは先進事例の情報 収集にこれには努めていきたい というふうに思っております 。
 
茅大夢議員:あくまでもいろいろ と研究をしていくということでしょうか 。もう少し具体的なお話が聞ければ と思っていたんですがわかりました。 さて少し話は変わりますが令和 4年つまり私が議員に就任する 前の話なんですが教育民生常任 委員会の行政視察で訪問した先 に静岡県長泉町というところ がありますここは人口が約4万 3千人と本町と類似している自治体 ですですが人口増加率が令和二2年で約24%県内一位合計特殊 出生率が約16%財政力指数が令和 3年度で一二六%経常収支比率が 七八八%と非常に有料な自治体だ と思われます。日本経済新聞でも 取り上げられ子育てするなら長泉 とも言われるほどの町です長泉 の近くには東海道新幹線が通る jr三島駅があります長泉では三島 駅から東海道新幹線を利用し大学 などに通学する学生を対象として 新幹線通学定期券購入費の一部 を補助していますこれが平成30年に導入されましたその結果どう なったかですが長泉から他県へ 通勤通学する人数が平成27 年時点では1224人だった のがその後新幹線の補助が導入 された後の令和2年には1325人と約千人増えています 必ずしもこの制度だけが原因ではない かもしれませんが非常に需要の ある制度だと思います。長泉では さらに大学卒業後の定住を図る ために未来人定住応援事業という 取組も行っています細かな要件 は省略しますが簡単に申し上げる と大学などを卒業してから長泉 町に5年以上継続して居住しそこで 通算五年以上正規に雇用されれば 奨励金が15万円から30万円 交付されるという制度になっています 新幹線定期代の補助事業において もこの未来人定住応援事業に仮 登録をすることで補助の条件だと していまして明確に卒業後の定住 につなげようとしていることが 見受けられます長泉の優れている 施策は他にもたくさんあるんですが これと同じことは本庁でもできる のではないかと考えています本庁 に置き換えるならば金中の定期 代はもちろんのこと本厚木駅海老名駅から新宿駅までのロマンス カーの料金を補助するということです 。未来人定住応援事業については 今回の通告の趣旨からは若干 逸れてしまいますからこういった 施策を行っている自治体を参考 にしていただきたいなという要望 にとどめておきます さて先ほどの御答弁の中で財源 が限られているんだというお話が ありました確かに多くの財源 を必要とするのかもしれません ですがただ補助するだけではなく 卒業後も平住しやすい施策を打 てば将来の闘心にもつながります 例えばただの補助だけではなく 貸付という形をとるその上で卒業 後一定の期間町に居住し住民税 を納付し続ければ返還を免除する のだという制度これをとれば卒業 後仮に転出してしまった場合には 返還されますし定住すれば将来 的な歳入の増加につながるどちら の場合にも町にとってよいのではない かと考えています そこで伺いますがそのような貸付 事業が有効だと考えていますが 町の考えを伺います 教育総務課長 通学費の貸付事業 を実施する考えということでございます が現在神奈川県社会福祉協議会 などにおいて一定以下の所得者 に対し通学費を含めた貸付を無 利子で行う教育支援資金制度を 実施しておりますことから町と いたしましてはまずは既存の各種 貸付事業の情報収集に努めてまいり ながら学生への経済的支援に有効 であると判断した際には当該事業 の周知についても検討してまいり たいと考えております 以上です かやひろむ吾君 是非検討していただきたいと思 っています 卒業後の定住による 返還免除を前提とした貸付事業 は私が勝手に申し上げているもの ではなくて静岡市などでも同じ 仕組みをとっています 神奈川県 の社会福祉協議会による教育支援 資金制度のお話も今出ました 当然のことではありますがここ では卒業後の定住云々について は要件とはされていません 今回の質問はただ子育て世代の 経済的負担が多いのだとだから 支援してほしいんだとそういうこと ではないんです 大切なことなので繰り返しにな るんですが愛川町には電車もない かつバス代も高い通学にかかる 時間だけでいえば何とか実家から 通えるけれどもどうせ高い通学費 を払って通うのであればその分 を下宿代に当てて便利な駅前で 一人暮らしをしてしまおうとこういう 発想で愛川町から若者が出て いてしまうのだとそれを抑制したい この問題意識で今回の大学費通学費補助 を取り上げています若者の定住 促進のため取り組みやすいところ からという思いで今回のテーマ を取り上げましたがぜひそうい った視点で研究していただきたい という要望を最後に私からの一般 質問を締めさせていただきます ありがとうございました。
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